増速機付ハブダイナモ水車
Published by mabo under 02. 手作り水力発電 on 22:31小さな発電機ハブダイナモは、120rpm(1分間の回転数)以上まで回転を上げる事が出来れば、効果的にバッテリーに充電する事ができます
滝のように落差のある水の落とし方をすれば、この回転数まであげる事も可能です
しかしこれは、私の考える水車のイメージとは程遠いものでした
私の思い描く水車のイメージは、1分間に40~50回転のゆっくりと廻るものです
まだまだ実験段階ですが、今回は自転車のギアとチェーンと使って増速してみる事にしました
使用した自転車のギア比率は32:14で、2.2倍ちょっとの増速になります
まず、自転車のリア側に付いていたギアをハブダイナモに取り付けます
ギア取り付け用のステーは、
幅15mm厚さ2mmのアルミ平板を加工し、3枚作成します
曲げ角度や曲げ位置などはCADで寸法を出しますが、
後は、バイスに挟んでプラスチックハンマーで叩くだけです
軽くネジ止めをしたら、納得がいくまで偏芯が少なくなるように曲げ位置の調整(結構時間が掛かりました)をします
発電機の回転軸を固定するハブダイナモでは、ギア取り付けスペースが少なく、この辺が苦労するところかも知れませんね
ハブダイナモの中心軸に切ってあるネジもそうですが、自転車に使われているボルト・ネジ類のピッチは特殊なものです
これをそのまま使ってしまうと、他の部品取り付けの際にも苦労しそうです
そこで、水車本体の回転軸には、M10mmステンレス全ネジを使いました
これで後の締め付けネジ類は、ホームセンターで揃います
水車本体に使った自転車用ホイールの中心穴は約11mm
ガタを抑える為、エアギャップ発電機にも使っているφ0.6ホルマル線をM10全ネジに少しキツメに巻き、穴に打ち込み終了
このガタ止めは、エアギャップ発電機の中心シャフトに全ネジを使い、ベアリングに通す時にも有効です
M10mm全ネジの径は約9.85mm、内径10mmベアリングにそのまま使うと、いくら調整しても0.15mmのガタは中々修正できません
せっかく作ったエアギャップ発電機も、フルに性能を発揮出来ません
ビニールテープ等でもある程度は抑えることが出来ますが、使っているうちにガタが出てきてしまいます
銅線の方が、このガタは少ないようです
次は、水掻きです
材質は風車のブレードでお馴染みの、φ125mmライト管です
やはり、錆びや耐久性の心配も無く、加工もし易い事が一番の使用理由です
固定には、幅20mm厚さ2mmのアルミ平板を加工して使いました
水掻きの枚数は全部で12枚
下掛け式で水深10cmの時をCADでイメージしたら、12枚が一番良い感じ・・・でした
因みに、私のCAD図面はすべてイメージで作成します
なので、このサイトの情報を利用されて水車や風車等を作られても、性能は一切保証されません
さあ、黒くペイントすれば水掻きも高級感が?
まあ、良い感じに仕上がりました
先にも書いたように、この水車は水深10cmで流れる水路に設置する下掛け式をイメージして作りました
水車完成後は、残念ながら設置予定の農業用水路には思惑通りの水量が無く、実際には使用する事は出来ませんでしたが、水道水でのテスト時の動画をyoutube-投稿動画 にアップしておきました
結果としては、ギア間の距離が短かかった為か、チェーン駆動には少し負荷が大きく感じられました
しかし、増速ギアで2倍以上の回転数を得られ、あっという間に250mA充電も可能に成りそうです
まず、まずと言ったところでしょうか
追記 : 次は、水車本体の改造に掛かります