mabofarm

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  太陽電池パネルを使えば、電気の自給自足も簡単さ!

TL431を使った過充電防止回路

Published by mabo under on 19:39


≪ TL431シャント・レギュレーター ≫


mabofarmで現在使われている過充電・過放電防止回路は、
スズキデザインさんに作ってもらったものです

手作り風力発電1号機を作った時には、ほとんど電気の知識が
ありませんでした


こんなヤツが手作り発電機を作るなんて、無謀としか言いようがありませんよね





それでも、発電機のステーターコイルのハンダ付けから、整流回路のハンダ付けと、徐々に腕を上げ??? 
少しずつ、電子回路についても慣れて来ました

以前、本に載っていた(家庭で楽しむ太陽電池工作)過充電・過放電防止回路を作りましたが、mabofarmの風力発電用にはちょっと能力不足・・・

そこで、もう少し電子回路にも明るくなるよう、勉強しながらオリジナルの過充電・過放電防止回路を完成させたいと思います

まずは、上の画像の回路図から




この回路のキーワードは、比較  基準電圧 ・ 分圧 それと ヒステリシス です


※ 僕は、電気の知識についてはまだまだ初心者 『なんじゃ、こりぁ?』 という表現も多々あるかも知れません
   間違ってたらゴメンなさい



● 比較

LM358は、オペアンプと呼ばれているICです
オペアンプには、電圧を比較する機能があり、この機能を利用して過充電を感知します
オペアンプの2番に基準となる電圧、3番にバッテリー電圧(分圧後)を入力します

2番の基準電圧と3番に入ったバッテリー電圧(分圧後)を比較し、3番の電圧が基準電圧超えると
電気が流れるという仕組みです
比較電圧については続きを読んでいくと理解できると思います



● 基準電圧

TL431シャント・レギュレーターは、比較する基となる基準の電圧を作ります
このICは、温度変化による電圧変動がほとんど無く、安定した2.5V(正確には2.495V)を作り出すことが出来ます

以前、本を見て作ったものは、基準電圧にツェナーダイオードを使っていました
しかし、このツェナーダイオードは温度変化に弱く、安定した電圧が維持できません

他にも、3端子レギュレーターを使った方法もありますが、これは次回に!

今回は、たいへん精度が良いと評判の、TL431とはどんなものかを体験する為、使ってみようと思います


● 分圧

分圧とは、文字どうり電圧を分ける事

47kΩと半固定抵抗の10kΩのところです
比較のところで説明したように、ここでバッテリー電圧を分けることになります

TL431で作りだされた基準電圧は2.5V
これと同じ2.5Vを、ここで作ります 

なんか良く解りませんよね


★それでは・・・


まず、過充電電圧を15Vとします

この時、15V(過充電電圧)から2.5V(基準電圧)を引くと12.5Vになります

12.5V と 2.5V の比率は、5 対 1

つまり、ここで5対1の比率になる様、抵抗値を変えてあげるわけです
たとえば上の場合、単純に50KΩ対10KΩにすれば、5:1となります

15Vの時、50kΩの両端電圧を測ると12.5V、10kΩの両端を測ると2.5Vとなります
しかし、抵抗にはバラツキがあり、中々ピッタリとはいきません 

そこで、微調整の為にこの半固定抵抗10KΩが必要になってくるわけです

オペアンプの3番に入力した電圧はこの事から、バッテリー電圧が15Vに達すると2.5Vになります
(電圧が15V以下なら、当然オペアンプに掛かる電圧も2.5V以下です)


● ヒステリシス

バッテリー電圧が15V以上になると(分圧2.5V以上)オペアンプから電気が流れ
⇒ トランジスタのコレクタ電流が流れる ⇒ リレーが作動 ⇒ 充電電流遮断

充電が遮断されると同時に、バッテリー電圧はすぐに15Vから下がってきます

すると、リレーが作動、また充電を開始します

この繰り返しで、リレーはカチカチカチカチ・・・・・・・・

これでは、たまったもんじゃありません

そこで、ヒステリシス登場!

この回路を追加することで、15Vで遮断された回路が、再び接続される時の作動電圧を変えることが出来ます
(100kΩと500kΩの半固定抵抗のところですね)


★ポイント 
          何故、2つの抵抗を直列に繋いで使うのか?


半固定の抵抗だけ付けた場合、調整の時絞りすぎてしまい、抵抗値が0Ωになってしまう事があります
そうすると、使う場所によっては、電流が流れ過ぎ、回路を壊してしまう事もあります
固定の抵抗を追加する事で0Ωにはならず、最悪の事態を避ける事が出来ます


■ 設定

完成した過充電防止回路の調整箇所は2箇所だけ

始めに、10kΩの半固定抵抗
電源電圧を15Vに上げた状態で、リレーが作動するようにボリュームを調整します
次に、500kΩのボリュームを調整しながら電圧を下げ、13.5Vに達したときにリレーが復活するようにします
この調整を何度か繰り返して好みの作動・復帰の電圧にします

mabofarmの調整結果は、15.3V過充電防止回路作動、13.4Vリレー復帰です


◇ 改良点


完成後、いくつかの課題も出てきました
このままでも問題はありませんが、ちょっとだけ手を加えてみました


1. 15Vの過充電電圧調整の際、半固定抵抗10kΩでの調整幅が非常に少なく、調整が難しい

そこで、




手持ちの9.1kΩを追加して、10kΩの真ん中辺りで調整できるようにしました









2. 100μFのコンデンサ容量が大きく、反応が遅い

最初に作った過充電防止回路では、コンデンサに電気を溜める事で(470μF)、簡易タイマーの役目を持たせていました
この方法でも、リレーの復帰するタイミングを遅らせる事ができます(時間差)
今回はヒステリシス回路の追加により、電圧差で復帰させるわけですから、この時間差がちょっと邪魔になりました(このままでも良いかもしれませんが・・・)

コンデンサ容量、10μF以下とかでも良さそうです


おしまい!


 

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