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ハブダイナモの分解

Published by mabo under on 16:51

太いエナメル線(φ0.6とかφ0.7)を巻いているのに、ハブダイナモの回転数を上げても電流は少ししか流れない・・・

少しでも早く充電できるよう倍電圧整流回路を通してみると、200rpmを境に電流が落ちてしまう・・・

どうしてなんだろう?
やっぱり中身を見ないとわからないのかな~・・・


※性能テスト用に、黒いすべり止めテープを巻いています。



とりあえずバラしてみよう!

以前、古いタイプのハブダイナモを分解した時、ねじ込み部分(のハズ)のところを回すことが出来ず、結局ケースを切断してしまいました。

ネットで検索してみても、中々綺麗にバラしている画像は見つかりません。
今回分解するハブダイナモは、シマノ・DH-2N30Jというタイプ
まず、シマノのHPで分解図をダウンロードします。


以前上手く分解できなかった不安もあり、購入したお店(ネットショップ)に注意点を教えて欲しいとメールをしました。
でも、分解したことが無いのでわからないとの返事。町の自転車やさんじゃないので、当然といえば当然です。上の画像と同じ分解図を送ってくれました。

仕方がないので、あとは自力で何とかしましょう。


はじめに、前後のナットやワッシャー類は全部外しておきます。

部品図①のところ、電線取り出し部分の手前ナットを緩めるとプラスチックカバーと電極がはずれます。溝にそって引き出されているエナメル線からハンダを溶かし写真の金具をはずします。


続いてこちらは反対側、ナットと濃いグレーのプラスチックのカバーは一体になっています。
ナットをゆるめると・・・



中から、ベアリングの玉が出てきました。
グリスでくっついているだけなので、無くさないように気を付けて作業しましょう。
部品図に13個とありますが、もう1個入りそうなスペースがあります。でもこれで良いみたいです。


こんな感じでボールが入っていますが、カバーを外すと必ず落ちます。
注意しましょう!


また、反対側にもどります。
最初に電極を外した方です。
26mmのスパナで回すと綺麗に回転し、外すことができます。
スパナの掛かりが少ないので、ナメてしまわないように注意しましょう。
ちょっと説明が難しいですが、黒いナット部の内側には後ろ側と同じようにボールベアリングが13個入っています。
(分解図には書いてありません)
外側大きなネジ部と内側回転部分はフリーになっているので、センターネジ部ごと浮いてしまいボールがばらばらになってしまいます。
青マジックで回転方向を記したケースとセンターネジ部をずれないように、押さえながらばらしましょう。


なんとか、無事にばらすことができました。

先に説明したところですが、右から2番目のボールベアリング部は、青マジックで標したアルミカバーにのっているだけです。


アルミケース内側には薄い鋼板が1周貼りついています。
その内側に4分割されたフェライト磁石が、ボンドで固定されています。
1枚のフェライト磁石は、S極とN極が交互に7極、着磁されていました。フェライト磁石は4枚ですから、全部で28極になります。


次に回転軸に付いたコイルです。
両側からコイルを挟みこむように櫛形の鉄心が伸びています。
この櫛の数はそれぞれが14本づつ。合わせて28本あります。
先ほどの28極あるフェライト磁石の中で、この櫛型鉄心に囲まれたコイルが回転することで電気が発生します。コギングはこの櫛形鉄心と磁石の極性がずれるたびに起こるわけですね。

でもこれだけ見ても、回転が上がると発電機の性能が低下する理由がわかりません。
もしかしたら、このコイルの中に秘密が隠れているのかもしれません。

そこで・・・

よし、これも分解だ!
エナメル線を通すための溝に、片側だけ(線取り出しの反対側)コイルが回らないようナットをカシメてあります。このままでも問題ありません、反対側(線取り出し側)を回して鉄心を外します。




コイルが巻いてあるボビンの中には、スピーカーの後ろ側についている様な電磁鋼板が8個入っていました。
エナメル線はただ巻いてあるだけで、何か特別な電圧や電流を制御するような素子も、見つけることが出来ません。
ホントに単純な構造なんですね。
以前ばらした(だいぶ古いもの)ハブダイナモと殆ど構造は変わりませんでした。

それから、ハブダイナモは回転方向が決められています。

分解した限りでは、この回転方向の意味が良くわかりませんでした。たぶんネジの回転による緩み止めなのかな?とは思います・・・あまり気にしなくても良さそうです。

これだけバラバラにしても、最初の疑問解決には至りませんでした。
でも、こんな単純な構造で過回転時に電圧を抑制できるなんて・・・とても不思議な発電機ですね。



<最後にこんな事を考えてみました。>

たとえば、フェライト磁石をネオジム磁石に換えてみたら・・・
(長方形の板を28枚交互に貼りあわせて)
エナメル線の太さを変えてみたら・・・
もしかしたら、ハブダイナモのパワーアップが図れるかもしれません。
実践した方がいたら教えてください。




 

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