停電しない街!
Published by mabo under 03. 手作り太陽光発電 on 12:07小さな太陽光パネルでも、緊急時に役立つ自家発電設備を作ることが出来ます。
以前ご紹介した太陽光パネルは、わずか5Wの発電量。でも蓄電をすることで大きなエネルギーを確保することができますから、これだけでも日々の生活に安心を与えてくれます。
ところが・・・・・
緊急用と言うことで、普段使いは一切なし。
でもこれって、ちょっと不味いかも知れません。
わずか5wの小さな太陽光発電システムは、日常的には使わないことで大きなエネルギーを溜め込むことができます。
一切使わず、蓄電だけが1か月から3か月。もしかしたら1年以上。いやいや何もない穏やかな日々が続いたら(もちろん一番これが望ましいことですが・・・)、数年間もの長い期間全く使用しないかも知れません。
何もしないで数年間も放置していたら、メンテナンスすら忘れてしまいそうです。
そしていざという時には、「壊れていて全く使いものにならない!」なんて事になるかもしれません。
じゃぁ、どうしたら良いのでしょうか?
壊れていないことを実証するためには・・・
「そうだ、毎日使おう。毎日使っていることが、正常の証しだ!」
でも、考え方はこれまでと同じです。
決して大きな発電をすることではありません。
今まで通り、毎日、緊急時に使う電気を溜めるだけです。
今までと少し違うことは、毎日明かりを灯すことです。
その為に、少しだけ発電量がアップした太陽光パネルを使います。
使用する太陽光パネルは、12W。
毎日自動で明かりが点灯するよう、CDS回路を取り付けます。
※CDS回路の自作は、menu 5.初心者の作る電子工作にあります。
ホントはこんな回路は使わず、市販部品だけで作ろうとも考えていました。
『出来るだけ安く、そして出来るだけ簡単に!』 です。
自動で夜間点灯する回路が付いた2つの激安コントローラー。しかし、いずれも全く使いものにならない粗悪品でした。
使えなかった某海外製のコントローラーはこちらです。
右側、SJ3A(12V3A)は、日没:ON、日の出:OFFの機能が付いているはずですが、日中も日没後も、24時間出力しっぱなしでした。
知り合いも同じ機種を購入しましたが、こちらは出力すらしませんでした。
左側は、EP SOLARモドキのタイマー付で、夜間負荷の時間を任意に設定できるそうですが、これも全くのでたらめでした。
激安店だと思って購入したのが間違いでした。『安物買いの銭失い!』でした。
値段だけでなく、購入の際には信用できるお店を選びましょう。
さて、バッテリーに蓄電された電気は、CDSセンサーが反応して暗くなるとLED電球の明かりを灯します。
表に設置するため、機能も見た目も重視して昭和レトロ風の電球傘に日亜製のLED電球を取り付けました。
クオリティを上げる為には、完成度の高い市販品も良いかもしれません。
昔の街灯と言えば、こんな電球傘が木製の電信柱に取り付けてありました。
いまこんな傘を付けようとすると、結構高額な商品を買うことになってしまいます。
因みにこの傘は、1900円くらいで販売されていました。
支柱にも一工夫しています。
ニスを塗って耐久性を高めていますが、小口(切り口)から雨が侵入すると、木はすぐに腐ってしまいます。
これを少しでも防ぐため、柱の天面に0.5mmの薄いアルミ板を加工して被せることにしました。
薄くて柔らかいので、簡単に手で曲げることが出来ました。
この独立型の街灯は、電気の消費量よりも太陽光パネルの発電量が少しだけ上回るように部品の構成を考えています。
『消費する電気量より、少しだけ発電量が多い』というところが、このシステムのポイントです。
これはけして、悪天候が続き、電気が無くなってしまうことを懸念しての理由からではありません。
日常は、毎晩灯りを灯す独立型の街灯。
でも少しだけ、余分に発電した電気を、毎日少しずつ蓄電池に溜め続けます。
※一年を通じて検証を続けました。その結果、12月から1月の期間、悪天候が続いてしまうと蓄電不足になることがあります。これは夜間帯が長くなる時期だからです。そこで、夜間の点灯時間を明暗だけでなく時間で制御する必要性を感じました。タイマー回路を追加するか、その機能を持ったコントローラーを使う必要があります。最後に追記紹介しているコントローラーならその心配を解消してくれそうです。
『塵も積もれば!』です。
緊急時には、溜まった電気が私たちをきっと助けてくれます。
ここでは、自動車用のバッテリーを蓄電池としています。
しかし、緊急時に目的を果たすためには、なるべく多くの容量を持つバッテリーを使うことが望ましいでしょう。
蓄電できる量が多ければ、それだけたくさんの家電品を動かすことができます。
以前紹介した、5wの太陽光発電。
わずかな発電量でも、電気を溜めることで大きな家電品も動かせました。
テレビを観たり、洗濯をしたり、冷蔵庫の電源にしたり。
ファンヒーターを燃焼させ、その後お風呂も沸かしました。それでも余った電気で、再びテレビを観ることが出来ました。
『何もしなくて良いのです。ただおいて置くだけで、いざという時に強い味方になってくれます。』
『毎晩明かりを灯し続ける!』
だから、このシステムは生きている。緊急時にも安心して電気を使うことができます。
<追記>
電菱製のコントローラーです。購入時の価格は、秋月電子で3700円。最大入力電流は8.5Aで、夜間点灯回路も付いています。これを使えば、面倒な電子工作の必要はありません。配線だけで、システムの出来上がりです。