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バッテリー充電の目安!

Published by mabo under on 14:15

  

ハブダイナモは、回転数が約125rpmで定格出力が得られると言われています。
 
はじめは交流6V2.4Wなんだから、これを整流することで、12Vのバッテリーへ同じように2.4W分(200mA)の充電ができるものだと、簡単に考えていました。

交流を直流に変換したとき得られる電圧の計算式は、
   交流電圧×√2=直流電圧 で求められます。



交流出力が9Vの時、9×1.414=12.726Vですからなんとかバッテリーに充電できる電圧になります。

しかし整流回路に使うダイオードは、VF(順方向電圧降下)によるロスが発生しますから、その電圧分は高い必要があります。
いったいどれくらい回ったら定格どうりの出力が得られ、且つ効果的にバッテリーに充電できるのでしょうか。

そこで、ハブダイナモの回転数と充電電流の関係がどうなっているのかを調べてみました。

■ ブリッジ全波整流回路の場合
   低回転で電圧が上がらないことも考慮して、6Vと12Vのバッテリーでテストしました。



テストするハブダイナモの回転数は、300rpmまであれば十分。(測定は500rpmまで)

JISC9502・・・自転車用灯火装置の項目に、下記<連続運転>の記載があります。

<連続運転> 
自転車の速度が30km/hで8時間連続運転し、ダイナモが常温に戻るまで放置した後の運転特性は上の端子電圧差に適合し、かつ、各部に異常が生じてはならない。

自転車の速度、時速30kmを回転数にすると、約250rpmです。
以前のブログ記事、交流電圧測定の結果からもわかるように、300rpm辺りで、頭打ちになる発電機です。
風車の発電機として使用し、自然風で過回転になってしまう場合は別として、8時間は保障されている250rpm以下での使用を考えます。

充電電圧が違うので、同じテーブルで2つの充電電流の比較はできません。

12Vバッテリーへの充電を考えるなら、ハブダイナモの回転数が100rpmを超えないと開始されません。ただ蓄電して使うことを考えると、100mA以上はほしいところです。
150rpmでちょうどその100mA(1.2W)、メーカー保障の250rpmまで回して300mA(3.6W)が得られます。
3.6Wは定格出力の1.5倍ですから十分の能力ですね。

しかしどうしても回転が上がらず150rpm止まりなら、6Vのバッテリーやニッケル水素電池への充電に切り替え、その後の負荷を検討した方が良いと思います。

■ 倍電圧全波整流回路の場合

さて、今度は整流回路を変えてテストしてみます。
倍電圧整流回路を通すわけですが、電圧が倍になった分、電流は半分になってしまうことを頭に入れて置いてください。


オレンジが倍電圧全波整流、青がブリッジ全波整流回路です。

倍電圧にしたことで、40rpmからバッテリーへの充電が開始。
100mA充電は100rpmからですから、スタートは良い感じになりましたね。
しかし、200rpmを境に充電電流は何故か迷走を始めました。
テスターレンジを10Aで測定しているのと、ハブダイナモをベルト駆動で回しているので、実際にはふらつき(10mA程度)は無いのかもしれません。
この後500rpmまでの測定はしていますが、ほとんど横這いの数値でした。

一番良かった200rpmとその後の状態を、整流回路手前にオシロスコープを接続し波形を確認していましたが(画像にはありません)充電電流失速と共に、波形が乱れる(脱調)現象が起きていました。

いずれにしても、倍電圧全波整流により低い回転数から充電が開始されることがわかりました。
また、倍電圧全波整流では100rpm、ブリッジ全波整流で190rpm時に定格出力2.4Wが出ることもわかりました。
これで、失速の始まる200rpm以下での使用であれば倍電圧全波整流を、それ以上回るような環境では、ブリッジ全波整流を選択する目安ができました。

※失速の原因が何なのかよくわかりません。もう少し調査してみたいと思います。




 

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